5番レーン

5番レーン

「5番レーン」 作:ウン・ソホル 訳:すんみ 絵:ノ・インギョン 発行:鈴木出版株式会社

水泳部エースの小6女子カン・ナルは、飛び抜けた速さで常勝を誇っていた。
でも最近は、急に速くなったライバルに勝てなくなり悩んでいた。
ライバルの水着が承認されていないモデルではないかと疑うことから引き起こした事件をきっかけに、大きく成長する姿を描く。
韓国の文学トンネ児童文学賞大賞を受賞した、瑞々しくさわやかな青春ストーリー。

【著作者プロフィール】
■ウン・ソホル(은소홀)/作家。韓国在住。
『5番レーン』で第21 回文学トンネ児童文学賞大賞を受賞し、作家活動を始めた。
共著に『희망의 질감(希望の質感)』などがある。

■ノ・インギョン(노인경)/画家。韓国在住。
『책청소부 소소(本の掃除屋さんソソ)』で2012 年にボローニャ国際児童図書展「今年のイラストレーター」に選出され、
『코끼리 아저씨와 100 개의 물방울(ゾウのおじさんと100 つぶのしずく)』で2013年ブラティスラヴァ世界絵本原画展(BIB)「金のリンゴ賞」を受賞。
『곰씨의 의자(くまさんのいす)』が2018 年にソウル市が行った「図書館ひとつ、本いっさつ」で推薦図書に選ばれた。
最新作に『임금님 귀는 당나귀 귀(王様の耳はロバ耳)』がある。
そのほかの著書にイラストエッセイ『사랑해 아니요군(大好きだよ いやいやくん)』などがある。

■すんみ(すんみ)/翻訳家。千葉県在住。
早稲田大学文化構想学部卒業、同大学大学院文学研究科修士課程修了。
訳書に『あまりにも真昼の恋愛』(晶文社)、『屋上で会いましょう』(亜紀書房)、『女の子だから、男の子だからをなくす本』(エトセトラブックス)などがある。

(鈴木出版HPより)

小6(13歳)のナルが苦悩の末に脱皮していく様を描く。
部活の楽しさ、厳しさ。初恋。そんなものがからんでいく。
韓国も日本も感覚的にそんなに変わりはないという感じ。
勝利へのこだわりが日本より強いかな。
中学ではもう部活はやらない(スポーツを続けたければ体育学校へ行くみたい)というのも
韓国らしいかなと思った。
ただ日頃の生活や物の感じ方などはほとんど変わりがない。
そんなわけでこの本は日本の子どもたちにまずは読んでもらいたいと思う。
そして自分たちと韓国の子どもたちが、共通の悩みや喜びを持っていることを知ってほしいと思う。

もちろん大人が読んでも楽しいのでおすすめしたい。
子どもたちの悩みを受け止めるために。

 

“Lane 5” by Eun So-hole,Noh In-kyung(2020)