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バウムクーヘンとヒロシマ

「バウムクーヘンとヒロシマ ドイツ人捕虜ユーハイムの物語」 作:巣山ひろみ 絵:銀杏早苗 発行:株式会社くもん出版 ● 洋菓子のユーハイムといえば私でも知っている有名菓子店だ。 そのユーハイムさんが日本で初めてバウムクーヘンを作ったそうである。 しかしそこには秘められた話が…。 ドイツ人のユーハイムさんは第1次世界大戦で捕虜として日本に連れてこられた。 広島県の似島収容所に入ったユーハイムさんは、 […]

飛ぶための百歩

「飛ぶための百歩」 作:ジュゼッペ・フェスタ 訳:杉本あり 発行:株式会社岩崎書店 ● 中学を卒業したルーチョは、おばさんのベアと登山をしていた。 ルーチョは5歳から目が見えない。 しかしなんでも自分一人でやりたいという気持ちは強い。 その山で出会った少女キアーラ。 最初はなじめなかったが、ルーチョの明るい性格もあって、打ち解けて友だちになる。 キアーラは健常者だが、心を閉ざしぎみで学校でもなかな […]

ペーパーボーイ

「ペーパーボーイ」 作:ヴィンス・ヴォーター 訳:原田勝 発行:株式会社岩波書店 ● 1959年、アメリカ南部、テネシー州メンフィス。 吃音に悩む11歳の「ぼく」は、友だちの代わりに1か月新聞配達をすることになった。 そこで「ぼく」はいろいろな人と出会う。 そして「事件」も――。 作者の経験をもとに書かれた、自伝的小説。 したがって作者自身も吃音者である。 登場人物にはそれぞれモデルがあり、 出来 […]

谷川俊太郎詩集 たったいま

「谷川俊太郎詩集 たったいま」 詩:谷川俊太郎 絵:広瀬弦 発行:株式会社講談社(講談社青い鳥文庫) ● いるかいるか いないかいるか いないいないいるか いつならいるか よるならいるか またきてみるか (「いるか」より) 何かがなくなっている 何かが わたしに なくなっている なくてはならない何か ないはずはない何か いつなくなったのか どこでなくなったのか わたしになくなっている 何か (「何 […]

ぼくを忘れないで

「ぼくを忘れないで」 作:ネイサン・ファイラー 訳:古草秀子 発行:株式会社東京創元社 ● マシューは統合失調症だ。治療の一環として、文章を書いている。 この本は、その文章だ。 マシューにはサイモンというダウン症の兄がいた。 サイモンの死はマシューにとって大きな痛手となっている。 それはなぜなのか。 そして、統合失調症の症状が悪化して入院させられるマシュー。 果たしてマシューに明日はあるのか? ● […]

ネバームーア モリガン・クロウの挑戦

「ネバームーア モリガン・クロウの挑戦」 作:ジェシカ・タウンゼント 訳:田辺千幸 発行:株式会社早川書房 ● モリガン・クロウは<闇宵時>と呼ばれる「呪われた日」に生まれた女の子。 よくないことはすべて彼女のせいとなり、家族からも疎まれ、恐れられている。 まもなく次の<闇宵時>が来て、モリガンは死ぬことになっていた。 まだ11歳なのに…。 そんなモリガンを救うべく、<ネバームーア>という国からや […]

ほんとうの願いがかなうとき

「ほんとうの願いがかなうとき」 作:バーバラ・オコーナー 訳:中野怜奈 発行:株式会社偕成社 ● 父さんが暴力沙汰で拘置所に入り、母さんは精神的に不安定で育児拒否。 二人の子どもは、別々の家に引き取られた。 お姉さんは友だちの家へ、そしてわたしチャーリーは会ったこともないおばさんの家へ…。 おばさんの家は、山の中のとんでもない「いなか」。 街暮らしのチャーリーは、拒否感ありあり。 そんなチャーリー […]

さっちゃんのまほうのて

「さっちゃんのまほうのて」 作:たばたせいいち 先天性四肢障害児父母の会 のべあきこ しざわさよこ 発行:株式会社偕成社 ● さっちゃんは きょう、 とっても おかあさんに なりたかったのです。 おかあさんに なって、みんなに おやつを あげたり、 あかちゃんに ミルクを のませたり したかったのです。 ほんとは、ようちえんの ままごとあそびの おかあさんですけどね。 「さっちゃんは おかあさんに […]

この海を越えれば、わたしは

「この海を越えれば、わたしは」 作:ローレン・ウォーク 訳:中井はるの・中井川玲子 発行:さ・え・ら書房 ● マサチューセッツ州ウッズホール沖 エリザベス諸島 1925年―― 12歳のクロウは、赤ん坊の時、ハンセン病の隔離病棟があったペニキース島から流されて、 オッシュのもとへやってきた。小島に一人暮らす男のもとへ。 ある晩、クロウはペニキース島で火が燃えているのを見た。 それを見て、クロウは自分 […]

湊町の寅吉

「湊町の寅吉」 作:藤村沙希 絵:MInoru 発行:株式会社学研プラス ● 時は江戸時代。新潟湊。 廻船問屋の長男寅吉は、いたずら好きで、勉強好きの弟の文助とはおおちがい。 その日も「品引手」といういたずらで、金貸しの金兵衛をひっかけた。 しかし――店の船が難破して、大きな損害が出て、父は金兵衛に借金をするより仕方なくなる。 金兵衛は金を貸す条件として、寅吉に湊祭りの舞台に出て人を笑わせろ、と言 […]

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