ふしぎをのせたアリエル号
「ふしぎをのせたアリエル号」 作:リチャード・ケネディ 訳・絵:中川千尋 発行:株式会社徳間書店 ● おおざっぱに言えば、宝探しのお話なんですが。 そこに、「人形が人間(や動物)に変わり、人間が人形に変わる」という不思議な現象?が組み合わさって、 なんとも不思議な物語が展開していきます。 アリエル号の船長「キャプテン」は、エイミイの父親がつくった人形が人間になった人で、 キャプテンが持っている女の […]
大人でもおもしろい子どもの本を紹介するブログ。
「ふしぎをのせたアリエル号」 作:リチャード・ケネディ 訳・絵:中川千尋 発行:株式会社徳間書店 ● おおざっぱに言えば、宝探しのお話なんですが。 そこに、「人形が人間(や動物)に変わり、人間が人形に変わる」という不思議な現象?が組み合わさって、 なんとも不思議な物語が展開していきます。 アリエル号の船長「キャプテン」は、エイミイの父親がつくった人形が人間になった人で、 キャプテンが持っている女の […]
「レイミー・ナイチンゲール」 作:ケイト・ディカミロ 訳:長友恵子 発行:株式会社岩波書店 ● 10歳のレイミーは美少女コンテストで優勝することを目指しています。 出て行ってしまった父親が、それを知って家に戻ってくることを望んでいるのです。 コンテストの特技にしようと習い始めたバトントワリングの教室で、レイミーはルイジアナとベバリーに出会います。 二人も父親がいない(ルイジアナは母もいない)家庭の […]
「サンドイッチクラブ」 作:長江優子 発行:株式会社岩波書店 ● 中学受験に向け、2つの塾かけもちで夏期講習にいそしむ桃沢珠子。塾で別の小学校の優等生羽村ヒカルと知り合う。 そのヒカルは、珠子に「黄金のシャベルを奪還する手伝いできる?」と謎の誘い。 ヒカルは公園で砂像づくりの勝負をしていたのだ。 物語は、勉強が苦手で「何か作ることが好きな」珠子と、特異なキャラを持つヒカルが、 「サンドイッチクラブ […]
「ピカピカ」 作:たばたせいいち 発行:株式会社偕成社 ● ピカピカはもとは多分ピカピカの自転車だったんでしょうが、 ぼろくなって、町のすみっこに捨てられてしまったのです。 「ひどいや! ぼくは ごみじゃないぞ、 ちゃんと ていれしてくれれば、 まだまだ げんきに はしれるんだ!」 でも、だれも助けにはこず、世をはかなんだピカピカは泣いてしまいました。 それを見た町のねこたち、相談をしました。 翌 […]
「月と珊瑚(るなとさんご)」 作:上條さなえ 発行:株式会社講談社 ● 六年生になった大城珊瑚は、沖縄民謡を歌うのは得意だが、(祖母のルリバーに教わっている。ルリバーは民謡歌手なのだ) 勉強は不得意で、特に漢字が書けない。自分の名前の「珊瑚」が書けないのだ。 クラスメートの詩音にも「あなた、ほんとに六年生?}ときびしくダメ出しされてしまう。 珊瑚は、「勉強をがんばる」とちかう。 まずは漢字からだ。 […]
「天使のにもつ」 作:いとうみく 絵:丹下京子 発行:株式会社童心社 ● 中学2年の斗羽風汰は、恒例の職場体験実習で、「楽そうな」保育園へ行くことになった。 が、当然のことながら、保育園、そんなに甘くはない。 元気いっぱいの子どもたちの相手をするのは、並大抵のことではない。 しかも雑用(?)も山のようにある。 そんな風汰になついてきた「しおん君」。 四歳の彼は昼寝もせず、友だちとあまり遊ばず―― […]
「バウムクーヘンとヒロシマ ドイツ人捕虜ユーハイムの物語」 作:巣山ひろみ 絵:銀杏早苗 発行:株式会社くもん出版 ● 洋菓子のユーハイムといえば私でも知っている有名菓子店だ。 そのユーハイムさんが日本で初めてバウムクーヘンを作ったそうである。 しかしそこには秘められた話が…。 ドイツ人のユーハイムさんは第1次世界大戦で捕虜として日本に連れてこられた。 広島県の似島収容所に入ったユーハイムさんは、 […]
「飛ぶための百歩」 作:ジュゼッペ・フェスタ 訳:杉本あり 発行:株式会社岩崎書店 ● 中学を卒業したルーチョは、おばさんのベアと登山をしていた。 ルーチョは5歳から目が見えない。 しかしなんでも自分一人でやりたいという気持ちは強い。 その山で出会った少女キアーラ。 最初はなじめなかったが、ルーチョの明るい性格もあって、打ち解けて友だちになる。 キアーラは健常者だが、心を閉ざしぎみで学校でもなかな […]
「谷川俊太郎詩集 たったいま」 詩:谷川俊太郎 絵:広瀬弦 発行:株式会社講談社(講談社青い鳥文庫) ● いるかいるか いないかいるか いないいないいるか いつならいるか よるならいるか またきてみるか (「いるか」より) 何かがなくなっている 何かが わたしに なくなっている なくてはならない何か ないはずはない何か いつなくなったのか どこでなくなったのか わたしになくなっている 何か (「何 […]
「ネバームーア モリガン・クロウの挑戦」 作:ジェシカ・タウンゼント 訳:田辺千幸 発行:株式会社早川書房 ● モリガン・クロウは<闇宵時>と呼ばれる「呪われた日」に生まれた女の子。 よくないことはすべて彼女のせいとなり、家族からも疎まれ、恐れられている。 まもなく次の<闇宵時>が来て、モリガンは死ぬことになっていた。 まだ11歳なのに…。 そんなモリガンを救うべく、<ネバームーア>という国からや […]