源氏物語入門
「源氏物語入門」 著:高木和子 発行:株式会社岩波書店(岩波ジュニア新書)
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日本の古典の代表か、世界の文学か、色好みの男の恋愛遍歴か――。
平安時代から現在まで、人々を夢中にさせつづける『源氏物語』って、いったい何が面白いのでしょう。
物語の展開をたどり、原文の言葉にも触れながら、その秘密を探ります。
初めて読む人から『源氏』ファンまで、千年生きる物語の魅力に今、出会ってみませんか。
(裏表紙より)
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大河ドラマ『光る君へ』、1話をみてぶったまげて以来ずっと見ている。
ぼくはとてもおもしろいドラマだと思っている。
そんなこともあって『源氏物語』を読んでみようと思った。
原文の『源氏物語』は、少し読んで挫折したので、翻訳を読もうと思い、たまたまブックオフで円地文子訳の6巻本を入手したので、それを今読んでいるのだが…。
翻訳もけっこうむずかしいんだな、これが。
主語がわからんていうか、これってだれのことを言ってるの?ってところがかなりあるんだよね。
まあそれ以外にもむずかしいところはあるけど。
だから、ちょっと入門書を、ってことでこの本を手にしたわけ。
この本では、いくつかのテーマをあげて、(例えば「似た人を好きになってもいいの?」とか{嫉妬に狂う女は嫌われる?」とか)そのテーマが出てくるところを解説していく、という構成になっている。
『源氏』のおもしろさをつまみ食いしていこうという感じ。
ぼくは少し読んでいるから、なんとなくでもわかるところが多いけど、『源氏』を全く読んだことのない人がこの本を読んでも、いまひとつピンと来ないんじゃないかと思った。
まあ解説そのものは分かりやすいと思うのでおすすめできる本だとは思う
最後にちょっとどきっとしたところを引用しておきましょう。
「そもそも人は、かくもそつなく賢明に生きられるものでしょうか。
光源氏や柏木の愚かさを、私たちは笑えるでしょうか。
家の繁栄のため、かつて憧れていた藤壺の姪だから、そうした理由を超えて、
人がいかに未練たらしく愚かで、あと一歩のささやかな欲望のためにすべてを失っていくのか、
物語はその無残な顛末を、私たちに突き付けるのです。」(127ページ)
『源氏物語』、心して読まねばなりませんね。
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