チャンス はてしない戦争をのがれて
「チャンス はてしない戦争をのがれて」 作:ユリ・シュルヴィッツ 訳:原田勝 発行:株式会社小学館
●
〈 書籍の内容 〉
生きのびられたのは偶然(チャンス)だった
ぼくと家族が生きのびたのは、まったくの偶然(チャンス)だった。
『よあけ』や『あめのひ』など、日本でもよく知られる絵本作家、ユリ・シュルヴィッツ。
ユダヤ人である彼が第二次世界大戦にまきこまれたのは、まだ4歳の頃でした。
ナチスドイツ軍の攻撃のあと、ポーランドを脱出し、家族とともに各地を転々とした日々の生々しい記憶を、豊富なイラストとともに描き出します。
〈 編集者からのおすすめ情報 〉
この本は、ポーランド生まれのユダヤ人で、絵本作家のユリ・シュルヴィッツが、第二次世界大戦での体験をつづったものです。
彼が戦争や迫害、寒さや飢え、病気など、さまざまな困難をくぐりぬけていくときの支えとなったのが、絵を描く楽しさでした。
どんな土地へ行っても絵を描いていた少年は、大人になってアメリカにわたり、絵本作家になります。
そして、『空とぶ船と世界一のばか』『よあけ』『ゆき』など、日本でもおなじみの数々の名作絵本を世に送りだしました。
(小学館HPより)
●
ユリ・シュルヴィッツさんは「よあけ」を読んだかな。
とてもすがすがしい気分になる本でした。
ところがそのユリさんが戦争経験者で、
しかもユダヤ人だったため、すんでのところで命を落とすところだったとは!
というわけで、この本はユリさん(本の中ではウリ)が幼少期に体験した悲惨な逃亡生活が綴られています。
えんえんと歩いたり、
列車で切符がないのでずっと立っていたり、きたない貨車に乗って行ったり、
食べるものがないのは当たり前。
ソ連へ逃げたはいいが、結局収容所に送られて強制労働。
ユリさんは1935年生まれだから戦争中は一けたの年齢だったから、
よくわからないことも多かったと思う。
それでも絵を描くことが支えになってきたんだね。
短い章立てでとても読みやすかった。
イラストや写真もふんだんに使われているので、とても楽しい。
ぜひ読んでみてください。
“CKANCE:Escape from the Holocaust” by Uri Shulevitz(2020)