ねんどの神さま

ねんどの神さま

「那須正幹童話集5 ねんどの神さま」 作:那須正幹 絵:武田美穂 発行:株式会社ポプラ社

那須正幹さんが7月にお亡くなりになりました。79歳。
那須さんといえば言うまでもなく「ズッコケ三人組」ですね。
ぼくも「ズッコケ」読んだことあります。
子どもが図書館で借りてきたのをちょっと読ましてもらったんですね。
なかなか面白かったです。
子どもが楽しめる物語、であったわけですが、それは大人が読んでもやっぱり面白かったということだったわけです。
今回那須さんの本を読んでみようと思い、「8月だし戦争の話にしよう」と思いまして、(おっともう9月だよ)
それでこの童話集5を選びました。戦争の話を選んだものということだったので。

と思ったんですが、読んでみると「あれ?」となりました。
この本には次の三作が収められています。

「ねんどの神さま」
「八月の髪かざり」
「The End of the World」

このうち、「八月の…」は原爆の体験をもとにした長編。
「ねんどの神さま」は戦争反対を願ってつくったねんど細工が、現代に(?未来?)怪物化してよみがえる、という
怪獣映画のような作品。
「The End of…」題名の通り、核戦争が全世界で起こり、生き残った少年が絶望的な状況で最後の望みをかける、みたいなお話。

というわけで、自分が期待していた「太平洋戦争」ものは一本だけでした。
まあ三本ともそれなりに面白いものでしたが、
やはり「八月の髪かざり」が、那須さんの被爆体験(3歳の時に被爆されたそうですが、その時のことは鮮明に覚えているとのこと)
が生かされていて、よかったと思います。

那須さんの「絵で読む広島の原爆」は読んだことがないので読んでみようかな。
那須さん楽しい本をたくさん書いてくれてありがとうございます。
他の本も読ませていただきます。

 

“MASU MASAMOTO Best Selection 5” by Nasu Masamoto & Takeda Miho(2014)