かるいお姫さま
「かるいお姫さま」 作:ジョージ・マクドナルド 訳:脇明子 絵:モーリス・センダック 発行:株式会社岩波書店
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「オリジナル昔話」といったところでしょうか。
マクドナルドが作った童話です。
なかなかできなかった子どもがやっとできた王様とお妃さま。
でも、魔女(といっても王女なんですが)を洗礼式に呼ばなかったばっかりに、
呪いをかけられて、お姫さまは心も体も「かるい」お姫さまになってしまいます。
身体はすぐに空中へ浮いてしまうし、心はといえばなんにつけても笑い転げてばかりで涙はこれっぽっちも出ない。
そんなお姫さまの前に王子様があらわれたのですが…。
まあ理屈抜きで楽しめばよい一冊だと思います。
「北風のうしろの国」のような「どんでん返し」もなく、
ハッピーな終わり方です。
センダックの絵も風格があり、すばらしいものです。
マクドナルドは日本ではあまり読まれていないように思いますが、もっと読まれていいのではないでしょうか。
楽しい一冊をぜひ。
“THE LIGHT PRINCESS” by George MacDonald(1864)
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