5000キロ逃げてきたアーメット

5000キロ逃げてきたアーメット

「5000キロ逃げてきたアーメット」 作:オンジャリ Q. ラウフ 訳:久保陽子 発行:株式会社学研プラス

ロンドン。9歳のアレクサのクラスにアーメットという子が転入してきた。
彼はシリア難民だった。
アレクサたちは、アーメットとなかよくなろうとプレゼントをしたり、
いじめっ子をやっつけようとしたりする。
(もっともアーメットがやっつけたけどね)
アーメットが両親と生き別れになっていることを知り、アレクサたちは一計を案じた。
それがとんでもない騒ぎを引き起こすことになろうとは!

この本も「難民」をテーマにしていますが、
主人公がアレクサということで、難民をどのように受け入れるか、というところに主眼がおかれます。
アレクサの幼いながらの行動力や発想力がとても楽しいです。
最後にとんでもないことをしてしまうわけですが、
それでも純粋な心からやったことについて、大人たちも心を動かされて、
アーメットの両親をさがしてくれることになるのです。

とはいえ、現実は難民にきびしいようです。
EUを離脱したのも、難民受け入れと関係あるそうな。
すいません国際問題に疎いので、これ以上は申しませんが、
よその国の人を何でもかんでも受け入れるってのは、
そりゃあ二の足を踏んでも仕方ないところだろうと思います。
本当に困っている人は助けてあげなければ…とは思いますが。
どうもそうじゃない人も含まれているようで。
そのあたりを見極めるのはむずかしいでしょうね。
まあ、「難民」が生まれること自体が根本的な問題ですから、
無益な戦いをやめてほしいですよね。
なんか支離滅裂な話になって申し訳ありません。

この本は面白いですので、みなさん一度お読みください。

“THE BOY AT THE BACK OF THE CLASS” by Onjali Q. Raúf(2018)