トクベツな日

トクベツな日

「トクベツな日」 作:白矢三恵 絵:スカイエマ 発行:株式会社PHP研究所

それぞれに悩みをかかえる4人のクラスメイト。
でも悩みを誰にも言えない。
それが、一人暮らしのお年寄りを給食に招く、
「もみじ給食の日」をめぐって一気にバクハツする!
4人にとって「トクベツな日」とは
どんな日だったのか…?

最近よくみる「群像もの」(だせーネーミングだ)
といいますか。
一つの事件を4人の視点で描いていくお話になっています。
祖母がボケてしまって、転校を余儀なくされた二葉。
父親の再婚相手(義母ですね)とうまくいかない真央。
父親が家を出ていった達也。
私立小学校の入試に失敗し、私立中に是が非でも合格しなければならない勝。
その悩みは誰にも言えない――
でも、誰かに話してみると、スッキリするもんだ。
そして悩みが解決した日、
新たな目標ができた日、
それが「トクベツな日」なんだね。
さあ、みんなもうーんと悩んで大きくなろう!
なんちゃって。

とにかく最後に全員の悩みが解決するので、読後感はとてもよいです。
主人公たちと同じ小学5年生のみんなにはぜひ読んでもらいたいし、
親の視点から読めば、子どもたちの悩みを理解できて、これもまたよし。
文も読みやすいし、スカイエマさんの絵もなかなかよい。
よいよいづくしで、みなさまぜひお読みください。

“Tokubetsu na Hi” by Mie Shiraya(2019)