初恋まねき猫
- 2019.07.10
- 児童書・日本
- 児童書 本 子どもの本
「初恋まねき猫」 作:小手鞠るい 発行:株式会社講談社
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春休みにスキーで脚を骨折し、新学期早々学校を休んで退屈していた中学2年の龍樹の部屋の窓から、とつぜん銀色の美しい猫が現れる。
猫のしなやかな動きに心を奪われた龍樹はずっと忘れていた絵を描きたい気持ちを思い出し、目の前にあったノートを一枚破ると・・・・・・
「この小説は、小手鞠るいから読者への贈物だ。」金原瑞人氏推薦!
一般文芸のみならず児童文学界でも話題作を次々と発表し活躍する作家、小手鞠るい氏の最新作。
画家になる夢を諦めていた少年と、童話作家を目指す少女と、謎めく銀色の美しい猫・・・・・・ふたりと一匹が出会う、淡い初恋物語。
「小説という贈物は、ただ自分の好みに合っているだけでなくて、「えっ?」というささやかな驚きがあってほしい。
そんなぜいたくで、切ない、切なる想いをかなえてくれる作品が、この『初恋まねき猫』。」(翻訳家・児童文学研究家・法政大学社会学部教授)
目次
1 天井の星座とカバさんの季節
2 アンジュとサージュ
3 ばら色の午後とすみれ色の夕暮れ
4 不安の雨雲と太陽の涙
5 魔法のオルゴールと空っぽのマッチ箱
6 十二の真珠とふるえる石
7 ふたりと一匹と一冊
春休みにスキーで脚を骨折し、新学期早々学校を休んでいる中学2年の龍樹のもとに、銀色の美しい猫が現れる。
猫のしなやかな動きに心を奪われた龍樹はずっと忘れていた絵を描きたい気持ちを思い出して、目の前にあったノートを一枚破ると・・・・・・金原瑞人氏推薦!
つめたい雨ふりの日に出会った
あの小ちゃな小ちゃな子猫。
どうしているかな。
ちゃんとおうちに帰れたかな。
元気で大きくなっているかな。
なんて名前の子だったのだろう。
せっかく出会えたのに
「さようなら」も言わないで
右と左に別れてしまった。
そこまで読んだときだった。
窓の外から、だれかの歌声が聞こえてきた。春風が声を運んできてくれた。
女の子の声だ。──本文より。
(講談社HPから)
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小手鞠さんの本は、以前「ある晴れた夏の朝」というのを読んだ。
原爆投下の是非を問う、重いテーマの本であった。
それとは180度ちがうといっていい、かわいらしいお話である。
内容については、上の紹介文で十分説明されているので、
またここで述べる必要はなさそうだ。
ひとつ気になったのは、
龍樹のお姉さんが自殺してしまったという設定。
別にそんな設定にしなくてよかったんじゃない?
せっかくのハッピーな話に、妙な影が入ってしまったような気がする。
まあ確かに、人生楽しいことばっかじゃないけど。
何も自殺させなくてもよかったような気がする。
むずかしいことは置いといて、
猫と、男の子と、女の子の、初恋物語を、みんなで楽しんじゃおう。
子どももおとなもおすすめします。
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