ヴンダーカンマー
- 2019.03.24
- 児童書・日本
「ヴンダーカンマー ここは魅惑の博物館」 作:樫崎 茜 発行:株式会社理論社
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中学生男女5人の一日職場体験記。
希望と違う体験先に行くことになった5人は、
くじ引きで魚類、鳥類、哺乳類、古脊椎などに分かれて各部の仕事を手伝う。
博物館に関わる個性的な大人を観察したり、館内で他の部とシンクロしたりしながらゆるゆると流れる時間。
魅惑の宝庫(ヴンダーカンマー)を垣間見て、知らない自分を発見したり友だちに出会ったり……。
それはモヤモヤした日常に光が射しこむような特別な一日になるのだった。
編集者コメント
デビュー作やその後の作品で新人賞を多く受賞した作家の五年ぶりの新刊。
同時進行の一日を中学生5人の視点から切り取る作品です。
(理論社HPから)
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中学生の職場体験。数年前から流行りだして、今ではどこでもやるようですね。
うちの施設にもたまに希望者がいて、やってくることがあります。
一日だけじゃ大した体験にはならないし、雰囲気になじめない場合もあります。
それでも「カルチャーショック」にはなるだろうと想像します。
障害者だって人間にはちがいありません。
そういうことを知ることはいいことだと思います。
さてこの本ですが、博物館で職場体験をするお話です。
作者は博物館が専門?なのか、他にも博物館を取材した本があるそうです。
博物館の裏側のことがわかるし、その体験で中学生たちが何かをつかみかける
(つかむ、まではいってないような気がする)姿が描かれて、
一冊で2度おいしい(?)本になってます。
あまり深刻にならず、軽い気持ちで楽しめる本だと思いました。
中学生のみなさんは、職場体験に行く前にこの本を読んでいくと、
心構えができて、いいんじゃないかな、と思います。
大人は、博物館の職員=大人たちの姿をみていくと面白いんじゃないでしょうか。
“Wunderkammer” by Akane Kashizaki(2018)
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