2019年

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羊の告解

「羊の告解」 作:いとうみく 発行:株式会社静山社 ● ある朝、いつものように学校へ行く準備をしていた時、 うちに刑事がやってきた。 おとうさんが刑事に連れていかれた。 ――おとうさんは人を殺してしまったのだ。 その日から涼平と家族の苦難がはじまる。 家には住めなくなり、 両親は離婚をして名字が変わり、 せっかく作り上げてきた人間関係もくずれてしまう。 それでも生きていかなければならないのだ。 ● […]

クリスマスのものがたり

「クリスマスのものがたり」 作:フェリクス・ホフマン 訳:しょうのこうきち 発行:株式会社福音館書店 ● クリスマス絵本の決定版ではないでしょうか。 内容は、ずばり、「キリストの誕生」であります。 受胎告知にはじまって、うまやでの誕生、三賢者の到来、脱出と帰還、といった感じでお話が語られます。 自分は無宗教なので、キリストの誕生の物語はよく知りませんでした。 だから今回この本を読んでとても勉強にな […]

トクベツな日

「トクベツな日」 作:白矢三恵 絵:スカイエマ 発行:株式会社PHP研究所 ● それぞれに悩みをかかえる4人のクラスメイト。 でも悩みを誰にも言えない。 それが、一人暮らしのお年寄りを給食に招く、 「もみじ給食の日」をめぐって一気にバクハツする! 4人にとって「トクベツな日」とは どんな日だったのか…? ● 最近よくみる「群像もの」(だせーネーミングだ) といいますか。 一つの事件を4人の視点で描 […]

ネッシーはいることにする

「ネッシーはいることにする」 作:長薗安浩 発行:ゴブリン書房 ● 「あたらしい図鑑」から2年―― 中三の五十嵐純は、所属の野球部が地区予選敗退。 いきなり予定外の夏休みがやってきた。 詩人の村田さんの三回忌法要の招待。 ベトナムに単身赴任中の父からのメールに衝撃を受け、 ベトナム戦争について調べ始める。 そして幼なじみの智幸とのちょっと危ない(?)つきあい。 純は、人生の曲がり角を生きていく…。 […]

夏に降る雪

「夏に降る雪」 作:あんずゆき 絵:佐藤真紀子 発行:株式会社フレーベル館 ● おとうさんの会社が倒産して、大河は東京から、おかあさんの実家がある長崎県佐世保市に引っ越してきた。 新しい学校になじめない大河。 そんな大河が、小学生の演劇に参加することになる。 しかも主役。 大河は次々と降りかかる試練をどう乗り越えていくのか? 春から夏へ、少年の挑戦がはじまった…。 ● 長崎県佐世保市には「無窮洞」 […]

八月のひかり

「八月のひかり」 作:中島信子 発行:株式会社汐文社 ● 八月、夏休み―― 海だ山だプールだと浮かれている子どもたちとは対照的に、貧しさの中で家事に忙殺される子どもたちがいる―― 5年生の美貴もそんな子供の一人だった。 母と弟、自分の三人暮らし。 母はスーパーで働いているが、給料が安く、毎日の食べるものにも困っている状況。 安いキャベツを使って、美貴は今日も料理を作る。 カレーキャベツだったり、マ […]

せなか町から、ずっと

「せなか町から、ずっと」 作:斉藤倫 絵:junaida 発行:株式会社福音館書店 ● 巨大なエイが、ある夜美しい鳥に出会って、どうしても自分のものにしたくなった。 エイは海から空へ飛びあがった。 しかし――鳥には届かず、エイはもとの海に落っこちた。 エイは苦しみの中で眠りつづけ、きがつくと何百年という月日がたっていた。 なんとその間にエイの背中は島になって、人や動物が住むようになった――。 この […]

縞模様のパジャマの少年

「縞模様のパジャマの少年」 作:ジョン・ボイン 訳:千葉茂樹 発行:株式会社岩波書店 ● 第二次世界大戦中の物語。 ベルリンで軍人の息子として何不自由なく暮らしていた少年ブルーノは、 父の転勤(?)で見知らぬ土地へ引っ越した。 (そこは後にポーランドだとわかる) 近くに、他に住む人はなく、友だちがいなくてさみしい思いをするブルーノ。 部屋の窓からは、怪しげな縞模様のパジャマを着た人たちが暮らしてい […]

ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ

「ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ」 作:アンジー・トーマス 訳:服部理佳 発行:株式会社岩崎書店 ● アメリカのどこか分からないけど、ガーデンハイツという黒人街。(ニューヨークではないみたい) 主人公の女子高生スターは、パーティの帰り道で幼なじみのカリルが警官に射殺されてしまうという、 ショッキングな事件に遭遇してしまう。 カリルが警官に逆らったわけでないのに、撃たれてしまったことを […]

ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集

「ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集」 作:斉藤倫 絵:高野文子 発行:株式会社福音館書店 ● きみはいつものように、あけっぱなしの玄関から、どんどんぼくの部屋にあがりこみ、ランドセルをおろしながらこういった。 「せんせいが、おまえは本を読めっていうんだ。ことばがなってないから」。 ぼくは一冊の詩集をきみに手渡す。「ここんとこ、読んでみな」。 詩は、おもしろい。そして、詩は […]

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