ペーパーボーイ
「ペーパーボーイ」 作:ヴィンス・ヴォーター 訳:原田勝 発行:株式会社岩波書店 ● 1959年、アメリカ南部、テネシー州メンフィス。 吃音に悩む11歳の「ぼく」は、友だちの代わりに1か月新聞配達をすることになった。 そこで「ぼく」はいろいろな人と出会う。 そして「事件」も――。 作者の経験をもとに書かれた、自伝的小説。 したがって作者自身も吃音者である。 登場人物にはそれぞれモデルがあり、 出来 […]
大人でもおもしろい子どもの本を紹介するブログ。
「ペーパーボーイ」 作:ヴィンス・ヴォーター 訳:原田勝 発行:株式会社岩波書店 ● 1959年、アメリカ南部、テネシー州メンフィス。 吃音に悩む11歳の「ぼく」は、友だちの代わりに1か月新聞配達をすることになった。 そこで「ぼく」はいろいろな人と出会う。 そして「事件」も――。 作者の経験をもとに書かれた、自伝的小説。 したがって作者自身も吃音者である。 登場人物にはそれぞれモデルがあり、 出来 […]
「ぼくを忘れないで」 作:ネイサン・ファイラー 訳:古草秀子 発行:株式会社東京創元社 ● マシューは統合失調症だ。治療の一環として、文章を書いている。 この本は、その文章だ。 マシューにはサイモンというダウン症の兄がいた。 サイモンの死はマシューにとって大きな痛手となっている。 それはなぜなのか。 そして、統合失調症の症状が悪化して入院させられるマシュー。 果たしてマシューに明日はあるのか? ● […]
「この海を越えれば、わたしは」 作:ローレン・ウォーク 訳:中井はるの・中井川玲子 発行:さ・え・ら書房 ● マサチューセッツ州ウッズホール沖 エリザベス諸島 1925年―― 12歳のクロウは、赤ん坊の時、ハンセン病の隔離病棟があったペニキース島から流されて、 オッシュのもとへやってきた。小島に一人暮らす男のもとへ。 ある晩、クロウはペニキース島で火が燃えているのを見た。 それを見て、クロウは自分 […]
「キャパとゲルダ」 作:マーク・アロンソン&マリナ・ブドーズ 訳:原田勝 発行:株式会社あすなろ書房 ● 以前「ちょっとピンぼけ」という有名なキャパの手記を読んだ。 もう内容を忘れてしまったので、いかんのですが、 「ゲルダ・タロー」のことはその本に出てきたっけ?という感じ。 二人がいっしょにスペインの内戦を取材していたことはこの本で初めて知った。 ということで、二人が活躍したスペイン内戦の取材のこ […]
「廉太郎ノオト」 作:谷津矢車 発行:株式会社中央公論新社 ● 瀧廉太郎の伝記小説である。 どこまで事実と符合しているのかわからないが、 とてもおもしろく読むことができた。 読書感想文コンクールの課題図書は、おもしろくないことがままあるが、 この本は高校生諸君だけでなく、大人が読んでおもしろい本である。 この本のすばらしさは、 筆者が音楽のことをよく知っているのだろう、と思われるところである。 た […]
「明日をさがす旅 故郷を追われた子どもたち」 作:アラン・グラッツ 訳:さくまゆみこ 発行:株式会社福音館書店 ● 1939年、ナチスの迫害をのがれるため、ユダヤ人の少年ヨーゼフは家族とともにキューバを目指す。 1994年、イサベルは家族とともに経済危機に陥ったキューバを脱出してアメリカに手製ボートで向かう。 2015年、内戦がつづくシリアを脱出してヨーロッパへ向かうマフムード一家。 三者三様の脱 […]
「ぼくがいちばんききたいことは」 作:アヴィ 訳:青山南 発行:株式会社ほるぷ出版 ● 両親が離婚し、現在は母親と(そのボーイフレンドと)暮らすデイモン。 だがもう我慢の限界だ。これからは父親と暮らす。もともと住んでいた家で。 っとばかりに父親の家に帰ったデイモンだったが…予想外の展開が待っていた。(『家に帰る』) 元先生の博識のおじいちゃんに誘われていやいやながら、リコーダーの教室におじいちゃん […]
「オオカミが来た朝」 作:ジュディス・クラーク 訳:ふなとよし子 発行:株式会社福音館書店 ● 「『オオカミが来た朝』は、読者の方々を、あるオーストラリア人一家の四世代にわたる 子どもたちの折々の心もように、時をこえてよりそう旅にいざないます。」 1935年から2002年までの折々に、子どもたちが(時に大人も)どんな経験をしたか、 どんなことを考えたかを、6つの短編で描く、連作短編集です。 父親が […]
「しずかな魔女」 作:市川朔久子 発行:株式会社岩崎書店 ● 草子は、学校には行かず図書館で時間を過ごしている。 不登校である。 草子は、深津さんという女性の司書さんと顔見知りになる。 その深津さんが草子にメッセージを渡す。 <しずかな子は、魔女に向いてる> 草子は、その言葉がのっている本をぜひ読みたいと思い、 深津さんに探してほしい、と頼んだ。 しばらくして、草子に大きな茶封筒が手渡される。 中 […]
「きみの存在を意識する」 作:梨屋アリエ 発行:株式会社ポプラ社 ● 本を読むのがおそろしく遅いひすい。 女にも男にも分けられたくない理幹(りき)。 字がまともに書けず、パソコンを使えないかと訴える心桜(こはる)。 ひすいの弟…といっても血はつながっていない、養子の拓真。 優等生で学級委員長だが、過食ぎみの小晴(こはる)。 それぞれに問題をかかえた中2の5人の、 5者5様の生きざま(!)を、 その […]