廉太郎ノオト
「廉太郎ノオト」 作:谷津矢車 発行:株式会社中央公論新社 ● 瀧廉太郎の伝記小説である。 どこまで事実と符合しているのかわからないが、 とてもおもしろく読むことができた。 読書感想文コンクールの課題図書は、おもしろくないことがままあるが、 この本は高校生諸君だけでなく、大人が読んでおもしろい本である。 この本のすばらしさは、 筆者が音楽のことをよく知っているのだろう、と思われるところである。 た […]
大人でもおもしろい子どもの本を紹介するブログ。
「廉太郎ノオト」 作:谷津矢車 発行:株式会社中央公論新社 ● 瀧廉太郎の伝記小説である。 どこまで事実と符合しているのかわからないが、 とてもおもしろく読むことができた。 読書感想文コンクールの課題図書は、おもしろくないことがままあるが、 この本は高校生諸君だけでなく、大人が読んでおもしろい本である。 この本のすばらしさは、 筆者が音楽のことをよく知っているのだろう、と思われるところである。 た […]
「しずかな魔女」 作:市川朔久子 発行:株式会社岩崎書店 ● 草子は、学校には行かず図書館で時間を過ごしている。 不登校である。 草子は、深津さんという女性の司書さんと顔見知りになる。 その深津さんが草子にメッセージを渡す。 <しずかな子は、魔女に向いてる> 草子は、その言葉がのっている本をぜひ読みたいと思い、 深津さんに探してほしい、と頼んだ。 しばらくして、草子に大きな茶封筒が手渡される。 中 […]
「きみの存在を意識する」 作:梨屋アリエ 発行:株式会社ポプラ社 ● 本を読むのがおそろしく遅いひすい。 女にも男にも分けられたくない理幹(りき)。 字がまともに書けず、パソコンを使えないかと訴える心桜(こはる)。 ひすいの弟…といっても血はつながっていない、養子の拓真。 優等生で学級委員長だが、過食ぎみの小晴(こはる)。 それぞれに問題をかかえた中2の5人の、 5者5様の生きざま(!)を、 その […]
「羊の告解」 作:いとうみく 発行:株式会社静山社 ● ある朝、いつものように学校へ行く準備をしていた時、 うちに刑事がやってきた。 おとうさんが刑事に連れていかれた。 ――おとうさんは人を殺してしまったのだ。 その日から涼平と家族の苦難がはじまる。 家には住めなくなり、 両親は離婚をして名字が変わり、 せっかく作り上げてきた人間関係もくずれてしまう。 それでも生きていかなければならないのだ。 ● […]
「ネッシーはいることにする」 作:長薗安浩 発行:ゴブリン書房 ● 「あたらしい図鑑」から2年―― 中三の五十嵐純は、所属の野球部が地区予選敗退。 いきなり予定外の夏休みがやってきた。 詩人の村田さんの三回忌法要の招待。 ベトナムに単身赴任中の父からのメールに衝撃を受け、 ベトナム戦争について調べ始める。 そして幼なじみの智幸とのちょっと危ない(?)つきあい。 純は、人生の曲がり角を生きていく…。 […]
「星の旅人 伊能忠敬と伝説の怪魚」 作:小前 亮 発行:株式会社小峰書店 ● 寛政12年閏4月19日(西暦1800年6月11日)。 伊能忠敬は、幕府から許可を得て、蝦夷地に向け測量の旅に出かけようとしていた。 その一行の前に現れた少年、平次。 聞けば、父親が以前の蝦夷地測量で行方不明になったという。 平次の境遇に同情した忠敬は、同行を許す。 かくて、過酷な測量の旅が始まった…。 ● 読書感想文コン […]
「ヒマラヤに学校をつくる カネなしコネなしの僕と、見捨てられた子どもたちの挑戦」 作:吉岡大祐 発行:株式会社旬報社 ● 父は「子どもは勉強なんてしなくていい。しっかり遊べ」と言った。 どこかへ出かけるたびに、「探検をして、なにか見つけてこい」と言われた。 そして筆者はのびのびとした青年に育った。 鍼灸師の資格を取り、アメリカを目指すはずだったのが、ひょんなことからネパールへ。 そこで筆者が見たも […]
「むこう岸」 作:安田夏菜 発行:株式会社講談社 ● 【対象:小学校高学年以上】 第59回日本児童文学者協会賞受賞作品。 児童文学作家、ひこ・田中氏がイッキ読み! 「『貧乏なのはそいつの責任』なんて蹴っ飛ばし、権利を守るため、地道に情報を集める二人。うん。痛快だ。」 小さなころから、勉強だけは得意だった山之内和真は、必死の受験勉強の末、有名進学校である「蒼洋中学」に合格するが、 トップレベルの生徒 […]
「この川のむこうに君がいる」 作:濱野京子 発行:株式会社理論社 ● 梨乃は、あえて同じ中学出身者のいない都内の高校を選んだ。 それは、3.11の被災者であることを隠し、高校生活をまっさらな状態で始めたいと思ったからだ。 大震災から三年後の、被災地から遠く離れた場所で、若い心の軌跡を追う物語。 *編集者コメント 被災した二人の高校生は偶然高校の同じ吹奏楽部で一緒になります。 人は移動し、震災の哀し […]