2021年

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村は大きなパイつくり

「村は大きなパイつくり」 作:ヘレン・クレスウェル 訳:猪熊葉子 絵:V・H・ドラモンド 発行:株式会社岩波書店 ● やあまいりました。 この項をある程度書いたのですが、うっかり消してしまったのです! もう書き直す気になれない! ということで、気を取り直して少し書きましょう。 1.この本は50年以上前の本です! 書かれたのが1967年ですからね。まあある種古典的な作品です。 村総出でパイをつくる。 […]

水を縫う

「水を縫う」 作:寺地はるな 発行:株式会社集英社 ● 【第9回河合隼雄物語賞受賞作品】 松岡清澄、高校一年生。一歳の頃に父と母が離婚し、祖母と、市役所勤めの母と、結婚を控えた姉の水青との四人暮らし。 学校で手芸好きをからかわれ、周囲から浮いている清澄は、 かわいいものや華やかな場が苦手な姉のため、ウェディングドレスを手作りすると宣言するが――「みなも」 いつまでも父親になれない夫と離婚し、必死に […]

戦国姫―武田の姫君たち―

「戦国姫―武田の姫君たち―」 作:藤咲あゆな 絵:マルイノ 発行:株式会社集英社(集英社みらい文庫) ● 突出した才能で甲斐国を統一した信虎、〝甲斐の虎〟と謳われた名将・信玄、武田氏最後の当主となった勝頼。 領土拡大を狙い戦に明け暮れる武田の男たちに、一族の姫は翻弄される…。 信虎の正室・大井の方、信玄の正室・三条の方、信玄の側室・諏訪御寮人、信玄の末娘・菊、勝頼の継室・北条夫人、 5人の姫たちの […]

ねんどの神さま

「那須正幹童話集5 ねんどの神さま」 作:那須正幹 絵:武田美穂 発行:株式会社ポプラ社 ● 那須正幹さんが7月にお亡くなりになりました。79歳。 那須さんといえば言うまでもなく「ズッコケ三人組」ですね。 ぼくも「ズッコケ」読んだことあります。 子どもが図書館で借りてきたのをちょっと読ましてもらったんですね。 なかなか面白かったです。 子どもが楽しめる物語、であったわけですが、それは大人が読んでも […]

拝啓パンクスノットデッドさま

「拝啓パンクスノットデッドさま」 作:石川宏千花 発行:株式会社くもん出版 ● ――すべての若き読者どもに送る、「音楽×青春」小説!―― 高校1年生の晴己は、中学2年生の弟・右哉と多摩地区のはずれのはずれにある古アパートで暮らしている。 たまにしか帰ってこない母親の代わりに、アルバイトで生活費を稼ぎ、弟との生活を回していく晴己。 お金も、時間も足りなければ、明日だってくるかどうかわからない。 そん […]

兄の名は、ジェシカ

「兄の名は、ジェシカ」 作:ジョン・ボイン 訳:原田勝 発行:株式会社あすなろ書房 ● 4歳年上のジェイソンは、サムの自慢の兄。 おだやかでやさしくて、忙しい両親にかわって、小さいときからサムの面倒をよくみてくれた。 サッカー部のキャプテンで、学校ではみんなの人気者。だけどこのごろ、少し様子が変わったみたいだ。 ジェイソンはある日、自分はトランスジェンダーであり、男であることが耐えられない、と家族 […]

彼方の光

「彼方の光」 作:シェリー・ピアソル 訳:斎藤倫子 発行:株式会社偕成社 ● 黒人奴隷の少年サミュエルは、年老いたハリソンから、カナダへの逃亡を告げられる。 親代わりのハリソンを一人で行かせるわけにはいかず、 サミュエルはハリソンとともに北をめざす。 自由になるための、終わりなき旅がはじまる。 (帯より) 黒人が奴隷として酷使されていた時代、1859年。 黒人が脱走する<地下鉄道>の実話をもとに、 […]

青春ノ帝国

「青春ノ帝国」 作:石川宏千花 発行:株式会社あすなろ書房 ● 中学教師の関口佐紀は、帰宅準備をしていた職員室で、なつかしい人からの電話を受けた。 かつての同級生、奈良くんからの電話。 「久和先生が亡くなった」という知らせだった――。 佐紀が中学2年の時。 弟が通う「科学と実験の塾」の塾長が久和先生だった。 そして奈良くんは塾長のおい。 佐紀は鳥目の弟を迎えに塾に通っていたが、 いつしか塾長や奈良 […]

金の鍵

「金の鍵」 作:ジョージ・マクドナルド 訳:脇明子 絵:モーリス・センダック 発行:株式会社岩波書店 ● 「かるいお姫さま」と同様、センダックの絵で彩られたマクドナルドシリーズです。 虹のはしっこにあるという金の鍵を見つけた少年が、少女とともに不思議な国を鍵穴を求めて旅する、というのがおおざっぱなお話。 もっとも少年より少女の方が中心の話ですが。 妖精の国の物語、ということなのか、いろいろ不思議な […]

火狩りの王<一>春ノ火

「火狩りの王<一>春ノ火」 作:日向理恵子 絵:山田章博 発行:株式会社ほるぷ出版 ● 人類最終戦争後の世界。大地は炎魔(えんま)が闊歩(かっぽ)する黒い森におおわれ、 人々は結界に守られた土地で細々と暮らしていた。 最終戦争前に開発・使用された人体発火病原体(じんたいはっかびょうげんたい)によって、 この時代の人間は、傍で天然の火が燃焼すると、 内側から発火して燃え上がってしまう。 この世界で人 […]

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